2019-09-05

[ネタバレ注意]レビュー「かがみの孤城」辻村深月(2017年ポプラ社)


「読書感想文書かなきゃいけないから、この本買って。」

何冊か指定された本の中から高校生の娘が選んだのが同書「かがみの孤城」だった。そして、期限ギリギリで感想文を提出した後、私にも読んで欲しいと持ってきた。読了した今、なるほどな、と彼女の気持ちが分かった気もするし、もっときちんと考えたいとも思う。なので、ここにレビューがてら感想を書いておきたいと思った。

あらすじ(盛大にネタバレします。ご注意ください。)

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中学1年生のこころは、中学入学して以来の不登校だ。理由は友達真田から一方的に絡まれ「外し」にあっているため。友達になったはずの転入生萌からも疎まれ、ついに真田一味が自宅に押しかけると言う騒動を起こしたため、身の危険を感じ通学ができなくなってしまった。

彼女の母親はどうにかして娘を社会復帰させたいと思い、手段を講じている。最初はこころの不登校を受け止めきれず、不快な気持ちを態度で表したりして親子間のわだかまりも多々あるが、フリースクール「心の教室」で喜多島先生に出会うことで、娘への理解を深め、寄り添っていく。

ある日、部屋の鏡が不思議な色に光って異世界に通じたことから、こころはかがみの孤城に自分の居場所を得る。そこにはこころを含めて雪科第五中学校の不登校児7名が集められ、管理人「オオカミさま」に与えられた謎解きをしながら交流をはかり、それぞれに仲間意識が芽生える。

現実世界と異世界とを行き来しながら、こころは喜多嶋先生や城の仲間たちの言動に気づきを得、また、癒され、自分の居場所や存在価値を自覚する。

謎解きの期限である3月30日の前日、仲間の一人が城のルールを破ったことから、異世界は破綻し仲間はへと向かうが、仲間に託された願いに動かされて「鍵」によって謎解きを遂行し、現実で仲間たちと落ち合えないことについて答え合わせを行う。

集められた仲間は、同じ地域で生活していながらも時間軸を異にしているため、現実世界で助け合うことはできないと判明した。だが、ここでの経験を通して自立心を涵養した子供たちは、城での記憶を失ってもちゃんと大人になり再会しよう、と誓い、現実世界(中学校生活)へと戻っていく。

この不思議な異世界「かがみの孤城」は、実は仲間の一人リオンの姉が作り出した空想世界であった。リオンは答えあわせの後、「オオカミさま」が病死する直前の姉ミオで、孤城が彼女が好きだったドールハウスであると気づく。リオンもまた姉の末期や母の行動の回想から自分の存在を認め、前進する。

異世界のルールを破ったアキは、時間軸の最も古い位置から召喚されていた人物なのだが、現実世界で義理の父親にレイプされるなど仲間内で最も悲惨な環境にある子供だった。だが、異世界が破綻した時こころに助けあげられたことにより、手を差し伸べる人の存在を痛感して人を信じらるようになる。アキも現実世界(中学3年を留年)に戻った後、人の助けを受けてスレた生活から脱却し、大学に進学して教育方面を志向する。後にミオの主治医喜多島と結婚し、フリースクール「心の教室」で不登校初期のこころと再会し支援を心に誓うのだった。

感想

不登校の実情

作者は不登校の子どもたちについて実情を相当しっかりと取材したのだろうと思った。子供や子供の友達の母親から見聞きする不登校の生徒の家庭の実情が、本当に詳しく書かれている。子供たちが身動きできずにもがいている時、母親も同様にもがいている。その時期は、子供でありながら自立しようとする「反抗期」とも呼ばれる年齢。自意識の高まりとスキルの拙さが相克し、悩みを素直に打ち明けることができない。庇護する立場の母親にはなおさらのこと。子どもにとっては逆に自立を妨げる存在であるからだ。母親の悩みは尽きず、なんとかして子供の意識を外に向けようとする姿には胸がふさがる思いだった。

本書でも不登校児童と会いたいする母親の姿が娘の目を通して描かれている。最初は学校に復帰させたい。そのために勧めたフリースクールであったかと思う。この家庭は共働きなので、主人公は昼間世を恨みながら一人自宅でテレビを見て息を潜めて過ごしている。そんな閉塞感と友人へのネガティヴな感情の描写が序盤のほとんどを占めている。

学校は重要な居場所ではない?

学校とは。義務教育を受ける年齢の子供たちがいくべき場所。親など監護者には子どもに教育を受けさせる義務がある。それは知識を身につけるだけではなく、社会性や文化を身につける場所である。だが、なぜ、その場所が学区制で指定されているのだろうか。その理由は、もっとも経営的視点において効率的だからだ。なので、もし、保護者や児童が指定された学校に行かず私立の小中学校を選択したら、親は本来平等であるべき公共サービスを受けられず、大きな経済的負担を負うことになっている。一方、ヨーロッパのような社会制度が成熟した国では、義務教育といえども教育機関を自由に選択できる場合も多い。本書で再三述べられるように、学校が子供の居場所の全てではない。子供の個性や能力に多様性があるように、日本も子供が教育を受ける場所についても選択肢を広げる時期に来たのかもしれない。

親の役割、教師の役割

本書では、主人公がいじめの解決を母親や教師に依存する場面が多々ある。自分の知らないところで、だれかが真相を突き詰めて自分を救ってくれるのではないかとの淡い願望があるようだ。しかし、実際はなかなかうまくいかないのだろう。本書のストーリーでは、転校が決まった近隣に住む友人が、フリースクールの教師に実情を告白すること、そしてその教師(喜多島)が母親に「こころちゃんは闘っている」と伝えたことを本人が母親から聞いたことで一気に解決に向かっている。だが、現場教師は一方的に加害側の生徒の意見をきくのみで、大きな声を上げる者の悩みを解消することしか頭にない。現実問題として、現場教師は当事者間に立ちジャッジに関わる大事な役割を持っている。なので、今後、いじめ問題の取り扱いについては十分な研究がなされ、現場の教師がソーシャルワーカーとして機能するべく必要な養成に関する制度づくり、そうでなければ、問題の早期表出とソーシャルワーカーとの連携ができるような制度づくりを進めてほしい。

さて、十代の子供の心は本当に繊細だ。親が良かれと思ったことでも干渉ととらえられ、叱咤激励の言葉に深く傷ついたりするので手に負えない。まさに、腫れ物に触るような思いで相対し温かい目で見守っているのに、都合のいい時は親を頼って干渉することを希望する、そんな可愛い生き物だ。愛情があるからこそぶつかり合う時もあるし、子供が言って欲しい言葉をかけるのは難しい。私も、せめて本書の母親のように、子供を理解しようと努力すること、それと、自分が信用に足る人間であるように努力することを心がけたい。

人は一人では生きられない

学校という集団がから逃げ出した主人公であるが、本書からわかるのは、人は誰しも孤独であるし、だからこそ人との関わりの中でしか生きられない。そして、そうしながら成長していく動物だということ。

娘は何を感じて欲しかったのか

読了してから娘になぜ私にこの本を薦めたのか尋ねたところ、意外な質問だったのか、少し考えてみたのか、ちょっとの間の後「さあ。」と流されてしまった。それは言えないのだな、と思って次の二つのことを推察した。

ひとつは、単にこの本のギミックの面白さを体感して欲しいと思ったから。本書の、最後の章とエピローグでの謎解きと答えあわせ、種明かしによる伏線回収は本当に見事なのだ。このすっきり感は本書の1番の醍醐味と言えるだろう。

もうひとつは、この親子のつながりが自分の理想の形の一つであると、彼女なりの方法で示唆したのだと思う。最終的に主人公の母親は、娘にとって頼れる存在であり、自分のために奔走してくれる人物として描かれており、それがゆえに主人公が心を開いていくからだ。最初にこの本の感想を聞いた時(私は未読だったのだが)、家族が自分の期待を裏切らなかったことを喜んでいた。私だって、いつだって君のために動くよ。そして、ついつい色々口出ししてしまうので、過干渉にならないよう、彼女の自尊心を傷つけないように関わっていこうと思った。

この本を薦めたい人

本書はいじめ問題を解決するのに役立つとはいえないだろうが、作者がこの問題を詳しく描き出しているので状況を理解するのに示唆的だ。なので、次のような人には是非読んでみて欲しいと思った。

  • 身近なところにいじめを感じている生徒さん
  • 思春期の娘を持つ父親・母親
  • 中学校・高等学校の先生
  • 多感な思春期を傷つきながら過ごした人

また、読書感想文の図書としてもよいのではないだろうか。ファンタジー要素があるため少々描きにくさもあると思うが、人間の相互行為と自己をみつめることの大切さに真っ向から対峙して買いてみて欲しい。

この本のギミック

この本のギミックは3つほどある。それは簡潔にあげると「童話」、「孤城」、「喜多島」だが、最初の2つについては若干稚拙に感じるのではないか。特に書籍の中で様々な世界観に触れたり、ギミックに慣れている人にそういう人が多いかもしれない。だが、それらのギミックが、ストーリー上で登場人物である少女ミオが病床で描いた虚構世界であると説明されているため、もしかしたら、作者は意図して完璧さから引き算を行なったのではないだろうか。なので、大人にはもやもやや作り込みの物足りなさがが残るだろうが、中高生にとって最後のどんでん返し的な伏線の回収は、すっきりとした読後感をもたらすようだ。

雑感

本書は2018年の本屋大賞受賞作らしく、大きな社会問題に取り組み、謎解きと融合させて読み手を引き込む。そして、読了後の満足感とともにささやかな知見をも感じられる、そんな良作であると思った。

 

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2019-08-28

映画レビュー「天気の子:Weathering with you」(新海誠 2019)

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ようやく仕事やイベントが落ち着いて、新海誠の最新作を劇場に観に行けた。

といっても、これまでに観た新海作品は「君の名は」に続いて2作目。

総じて、美しい作品でした。

なので、忘れないうちにレビューを残しておきたいと思います。

先にお断りしておきますが、まったくの予備知識なしで鑑賞してます。

 

以下は、ネタバレが存分にありますので、ご注意ください。

あらすじ

主人公のホダカは離島に住む16歳の高校生。島暮らしの閉塞感から、家出して東京行きのフェリーに乗って旅する途中、急激な豪雨に遭って命の危険を感じたところ、小さなライティング事務所を営む男性に助け出される。
東京で職を探すもうまく行かず、もらった名刺を頼りにライターの男性の事務所に身を寄せ、仕事を手伝いながら暮らしていく。ライターの姪と種々のオカルトについて取材を続ける中で、「100%の晴れ女」について知るようになる。
そういった日々の中で、母親を無くした女子高生(実際は中学生だった)ヒナと知り合い、彼女の「晴れ女」という特殊能力を活用したビジネスを手伝い始め、世間でちょっとした話題になる。この年の東京は豪雨で、ヒナの能力は晴れを願う人たちの間で頼りにされるようになっていった。だが、実はヒナの能力は彼女のこの世での存在を代償としたもので、「天に祈りを捧げて晴れにする」ことを行えば行うほど、彼女の体は無になっていくのだった。
ある日、ホダカがヒナと知り合う前後にひょんなことから手にした拳銃の発砲が元凶となり、ホダカは警察に捜索される身となる。死別した妻との子供の養育権を妻の実家と争っているライターは、ホダカの誘拐容疑がかけられ、退職金として数万円を渡しホダカにもう事務所に来るなと告げる。同時に子供だけで暮らすヒナと小学生の弟ナギも児童相談所から目をつけられ、3人は豪雨の中、逃走を決行。宿泊したホテルで、ヒナはホダカに自分の能力の発現経緯と自身の喪失について告白する。
その夜、ヒナを知る多くの人が天に召されるヒナの夢を見たのだが、実際、夜が明けるとヒナは消失しており、東京の空は晴れわたる。 警察がホテルに踏み込み、ホダカとナギはそれぞれ警察と児童相談所に移送されるが、それぞれ逃走してヒナを探し、ヒナの能力が発現した代々木の雑居ビルを目指す。ビル内でホダカを待っていたライターは、ホダカに警察に行くように説得したが、以前発砲事件を起こした拳銃をまたホダカが発砲したため、拳銃を持った警官たちに囲まれ力を持って制圧される。しかし、ヒナのために一生懸命になるホダカに心を動かされたライターが刑事からホダカを逃し、ホダカは東京の人柱となったヒナを取り戻す。人柱を失った東京はその後3年以上雨が降り続き、街は水没してしまう。
保護観察処分となり離島の高校を卒業したホダカは、卒業後、東京へ進学し、ヒナと再会するのだった。そして、その時、ヒナの祈りによって東京には晴れ間がのぞいていた。

感想

作品のテーマは?

新海監督は、以前見た「君の名は、」は隕石、今回は豪雨と自然現象をモチーフとしたものが得意なのだろうか、リアリティと日本的なファンタジーの融合にすごく感心させられる。
そして、今回の作品の主人公は、前回のタキ君より少し幼く、世間知らずで、生きる力が弱いのに、必死に自由を求めている人物だ。序盤、大人の立場からするとかなり心が苦しくなる場面があるのだが、ライターとの生活は、そんな幼い少年にしっかりとした社会性を身につけさせたことだろう。この場面とヒナの晴れ女の仕事が順調な場面は、心穏やかに観ることができる。
ところが、警察に追われるようになると、一転、子供の言い分を聞かない大人が悪者とされ、ピンチとなるのだが、そこでまたもや「良い大人(ライター)」が少年を助ける(導く)ことによって、ある意味での予定調和へと収斂される作品だ。
このように、この作品は、表向きには「愛」なのか「社会の利益」なのかというテーマを扱っているが、現代の社会の大人の役割とはという問いと、子供の社会性の獲得と自立が裏テーマとなっているように思う。

作者が届けたいこととは?

本作では、異常気象による甚大な被害、天候が左右するイベントの成功、低気圧が感作する喘息発作などによって晴れの日の重要性を語り、「ハレ」を祈祷する巫女の存在に必然性を与えている。そして、ヒナには、天気を司る神「龍神」に捧げる人柱の役割が与えられている。結局、ホダカのとった行動からは、愛する一人の人間の命は、東京の晴れ、すなわち「社会全体の利益」より重いよ、ということを言いたかった映画なのかなと思う。 だが、そうであれば、なぜ、その少年と少女の姿に「常識」を体現する大人が心を打たれ、少年に加担したのかを掘り下げて欲しかった。つまり、ライターが妻を失った経緯やフェリーに乗り合わせ、少年を信頼した理由などのエピソードが、その過程に組み込まれていればより説得力が増したのではないかと思うのだ。 

大人の役割とは?

それと、少年の親の顔がまったく見えないのも少し奇妙だ。自転車で光を追う場面は大変美しかったが、それだけでは家出までする理由としては不足しているように思えた。 そして、警察や児童相談所といった機関も本作というか主人公にとってはかなりネガティヴな悪役として描かれている。こうした社会制度に未成年者が抵抗し、それを肯定するかのような本作は、少し議論を呼びそうだ。

ただ、これは大人の立場から見た意見であり、中高生などにはまったく不要な、いわゆる蛇足とも言うべきエピソードなのかもしれない。

ところで、世の中の人々が我が子に様々なお稽古をさせるけれども、私は、それは子供の能力開発という意味と、もう一つ、良い指導者との出会いという重要な意義があると考えている。何かを一生懸命にやりながら生きている人をそばで見ることは、子供の成長過程において必要不可欠と思うからだ。
この映画で作者が伝えたいことは、夢を追うこと、諦めないこと、常識にとらわれないこと、愛とか色々あるだろうけど、もう一つ、「自分の理解者を探してほしい」という願いも観た人に届けばいいと思った。
と、同時に若年者を導くことは大人にとっても癒しであったり過去への償いという側面があるのだなあと感じる。

エンタメ作品「天気の子」

RADWINPSの「愛にできることはまだあるかい」をはじめとする音楽は、本当に美しく、清涼感を持って心に沁みていくようだった。単調なメロディーとコード進行なのに本当に心を動かす力がある。

作画も素晴らしく、日本人はこの国のアニメーション技術を誇りに思うだろうし、より多くの子供達が制作の仕事に携わりたいと思うかもしれない。
それに加えて、私は少ししか気づかなかったが、様々な隠しアイテムや隠しキャラも随所に登場したらしく、色々な意味で楽しめるそうだ。

またこの新海作品も、今年度を代表するエンターテイメント作品になるのだろうと思った。

 

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2019-06-22

ネパールのコーヒー Lalitpur(ラリトプール)Organic coffee

家人が仕事で度々ネパールに行くので、我が家には珍しい民芸品とか楽器、食品がたくさんあります。
今後、そういったものもちょっとずつ載せていこうかなと思っていますが、今回はネパールのコーヒーについてです。

ネパールといえば山岳の国。平地が少ないため耕地面積は多くありませんが、段々畑なども利用して作物を栽培しているとのこと。その多くが米・小麦・とうもろこしなど主食となる穀物の生産に割り振られていますが、日本などからの技術支援で果樹なども作られているそうです。井戸は日本よりずっと南ですが、標高が高い寒冷な地域ではりんごなども栽培されているとのこと。お土産にいただいたりんごのお酒は素朴なお味だったな、という薄ぼんやりした記憶があります。そして、ヒマラヤの昼夜の寒暖差と雪解け水を利用して栽培されているのがコーヒー豆。世界的には減産傾向のコーヒーですが、ネパールでは30年ほど前から生産が始まり、近年輸出量も増えつつあるそうです。都市の空気汚染から隔絶されたヒマラヤの地では貧困にあえぐ農民に高価な農薬など購入できるはずもなく、結果として、それがネパール産コーヒー豆にオーガニック栽培というプレミアを付けることになったとのこと。地形的に大規模プランテーションが作れないというのも功を奏しているようです。原理主義的な宗教の厳しいカースト制度により職業選択の自由がなく、近代化が遅れ未だに頻繁に停電しているネパールはなかなか貧困の解決の糸口を見出せずにいます。だけど、世界経済のカラクリにうまくはまればコーヒーの木はお金のなる木になりそうですね。NGOなどの技術支援やフェアトレードなども徐々に増えているようなので期待したいところです。

Img_4204 どうやら私はカフェイン中毒らしく、コーヒーがなくなったと気づくと一気にやる気が失われるのですが、先ほどパントリーをあさると棚の奥底から賞味期限切れのネパールLalitpur(ラリトプール)産 Export Quality のコーヒービーンズが出てきました。こんな風にしまわれているなんて、口に合わなかったのかな? これは家人からの土産というより、多分、先方でお世話になっている方からの頂き物なんだろうな、どうしよう、とカフェイン切れの頭でひとしきり悩んだ後、電動ミルで豆を挽き紙ドリップで淹れてみることに。

普段は地元のコーヒーショップHIROからスマトラのマンデリン・ブルーアチェを買い求めて飲んでいます。私のベストはこれかブラジル・シャパドンというどちらも酸味より苦味の強い中煎り・深煎りの豆で、スターバックスで購入していた頃もさんざん試した挙句、コモドドラゴンというインドネシアの豆に行き着いたので、アーシー感の強い豆、アジア産の豆は好みの範疇にあるようです。けれどもベトナムコーヒーにはあまりいい印象はなく…。

さて、お味ですが、期限切れの豆なので、あまりよいレビューは書けないです。完全にこちらのせいですが、開封時や豆を挽いた時の華やかな香りは少なく、田舎育ちの娘といった器量でした。ドリップした後一口ホットで飲んだときは、酸味ほぼ0、若干の苦味、あれ?これなんだろう???知らないコーヒーだな、と思いましたが、濃いめに抽出して香りが消えるアイスコーヒーにしたら、スパイシーな風味のある美味しいドリンクになりました。せっかく農家の方々が作ってくれた豆、捨てるのはもったいないでしょ。これからはアイスで飲むことが多いので、その時はこの豆で淹れようかなと思い、いつも常飲豆を保存するBODAMの容器に移してみました。使いやすいのでお気に入り。

パッケージにあるCoffee Co-operative Union Ltd.は、Lalitpurの農協のようですね。Prifit goes to farmer の記載に嘘がないのであれば、農家の皆さんへの応援の気持ちも込めて次のネパール土産として家人に頼もうかな。時々飲むには良さそう、というか、期限切れでないものをちゃんと飲みたいと思うくらいには美味しいコーヒーでした。

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2019-05-31

暑い夏を乗り切るために

先週末は5月だというのに30度越え。そんな中、暑熱順化だ頑張ろう、とバドミントンの練習に行ったのだが、締め切った体育館の内部は部員の熱気もありうだるような暑さだった。本格的な夏場は35度に迫る高温を記録する体育館。意外にも練習中止となる設定温度を超えまではなかなかいかず、熱中症対策として一昨年はジャグに冷たいドリンクを準備してくれていたのだが、去年は麦茶、今年はまだどうなるか分からないので自分で準備しなければ。熱中症、怖い。熱中症になりかけの頭痛も、もう2度と体験したくないし。

3月の負けた試合の動画がyoutubuに上がっていたので、ようやく見た。もっと早くに見るべきだったのだけど、負け試合はなかなか見る気に慣れない。特に2試合目の2セット目は、右肘に痺れが出てクリアが伸びなくなっていたところ、top&backの後衛に押しやられ、甘く浮いたドライブやカットを徹底的に叩かれるという完全な戦略負けだったので。
試合中、何をやっても上手くいかず動揺で自分を見失ったな、そしてペアの方も不調が伝播してたようだ。こんなときどうすべきなのか。なぜ腕に痛みが出たのか。フォームとフォーメーションを再チェックしたい。

というわけで、ようやく見ました。(←2回目)
負け試合だけど、途中までは悪くない。落として浮いたところを叩く作戦は途中までは機能していた。おかしくなったのは、コートチェンジの時に仲間からもっと深い場所に落とすようにアドバイスをもらってからだ。高く遠くを意識しすぎてスナップが効いてない。それなら飛ばないと気づいた時点で、やっぱり前に落とす作戦に戻せばよかったのだなあ。。。
うん、また練習頑張ろう。

一昨年ボスが用意してくれていた「つかれず」というのを自分で購入してみた。ポカリやアクエリアスのような甘みがないため私には飲みやすく、くたくたが一気に回復した気がしてたので。
10袋×5セットはちょっとやりすぎたかなと思うけど、50袋で3,400円なら一袋あたりの単価は68円。スパーでポカリの粉末買うよりお得な感じ。ちなみに1袋を1リットルの水に溶かすタイプ。長距離ランナーとテニスプレイヤー、空手家の家族にも勧めよう。クエン酸は代謝で体内をアルカリ性にするというし、みんな元気に過ごせるに違いない。
6月もサボらずに練習に行けば毛穴がパーンと開いて暑熱順化もバッチリなはず。今夏はつかれずドリンクで乗り切るぞ!

 

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2019-05-11

英文解釈教室(新装版)伊藤和夫著の上手な利用法3つ|大学受験におすすめの 英語テキスト

高2から高3にかけて、大学受験のために様々なテキストを買いあさった。

今日のように簡単にネットで情報が得られることなどない時代、一体どのようにしてこの本に行き着いたのか全く定かではないが、今思えば分不相応な良書にたどり着いたものだと感心する。英文解釈教室、本当に読みにくく、けど読み進めることで確かに英語力が高まった。この度、ふと読み返してみたいと思ったが実家に取りに行くのも面倒で新たに購入したが、時は流れるものだ、新装版となり実に読みやすい。しかも、初心者に英文解釈の講釈を垂れるときのツボが散りばめられてとにかく有用。このエントリでは、読み返してみて考えたこの本の活用法を後々のために書き留めておく。

このテキストは初学者にもためにはなるのだが、どちらかといえば中級以上向け。英検で言えば2級を狙うか、それくらいのレベルがある人には読みやすい。しかし、中学から英語を始めた高2や高3の若者がこれをじっくり読むのは、多忙な世代だけに時間的な制約もありなかなか苦心するに違いない。だから、その年代の英語学習者が手にするべき参考書としては番手は後の方となるだろうが、英語にかける時間のある浪人生や多読が必要な大学生、また受験生に教えを請われた者が解釈のツボを指南するために一読しておくにはとても良いのではないだろうか。もちろん、ある程度英語力のある現役受験生にも是非おすすめしたいテキストだ。

英文解釈教室の使い方3つ

1 Chapterごとのリード文を読む

リード文には、この章で学ぶべきことがまとめられている。「英文読解は慣れ」とはよく言うが、平たく言えば、読解のできる・できないを左右するは勘のよさとか文系脳とかではなく、経験則、つまりは多読によって培われた文法理解によるものだ。chapterの解説は、英文読解を勘でこなしたり、単語の意味を羅列して適当な文章化を試みる初学者に、優しく「違うよ」と、英文法は極めて論理的で全ての語順に合理性があることを諭してくれます。リード文を読むだけでも意味がある。とにかくchapter1のリード文だけでも読んでみるといい。

2 解説と例として挙げられている例文から読解のキーワードを理解する

リード文の学習要点を実際に英文上に見ることができます。特に太字になっている単語が、その例文を解釈する上でのポイントであることを端的に示しているので、理解が深まります。訳文がすぐ後にあるのも分かりやすい。これら例文から得たヒントの蓄積が、その後の読解を助けてくれます。

3 例題を読み、chapterの肝を見極める

例題として、ページの1/2くらいのサイズで文章が掲載されています。読みながら大意を得る、そして、解説で解読の肝を見極められたかどうか確認することが大事です。本当に、なんて親切な解説!読んだ時に訳しづらいと感じたところがあれば、もうけもの。そこが学習ポイントであり、理解できたなら確実な進捗と言えるでしょう。

おそらくは長期戦。少なく見積もっても夏休みを丸々かけるくらいのボリュームです。しかし、1周するだけでもおそらく相当のインプルーブを得られるでしょう。もちろん2周がオススメ。頑張ってください。

 

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