« 運動会 | トップページ | 転送拒否による死亡事故について »

モンテッソーリという教育法

オランダから帰国して,子どもの幼稚園探しをしていると,チョコチョコと「モンテッソーリ」という言葉を目耳にする。例えば,「あそこの幼稚園はモンテッソーリ教育法を採り入れている」とか,「モンテッソーリ教育に沿った幼児教育を行っています!」という広告だとか。何か,とっても魅力的なもののように認知されていて,びっくり。「お!? モンテッソーリ」流行ってるぞ!」みたいな?(笑)

始めにちょっとイヤなことを言っちゃうと,実はこの地区は,阪神間のベッドタウンと称されるだけあって,住民はベンツ率が高いことで有名だ。そのことからも分かるように,マジにお金持ちの人が多い。私の家だって,割と裕福な部類に入るはずだけど,それでも「持てる人」の家を見て,途方に暮れたりする。だけど,土着の金持ちではなくて,流れ流れてここに住んでいる人もいて,そういう階層には,無理やり背伸びしているような見栄っ張りが多いように思うのだ。例えば,あるヨーロピアンなアイテムを持っているとして,それのルーツがどこかとか,それがどんな意味を持つかとか,知らない人。こういう人が,ただヨーロピアンなのよっ!と自慢したがってる感じ。では,具体的にどんな風かっていうと,例えば成城石井のような高級スーパーでゲットしたヨレヨレの紙袋を普通のスーパーに行くときにレジ袋として下げてたりする。そりゃ全然合理的じゃないでしょ?重たいもの入れたら帰宅途中に破れちゃうよ~なんて,心配に思うけど,本人にとってみれば,その高級スーパーの名前が入った紙袋を下げていることが大事だし,それで満足なんですね。要は,「アタクシはあっちの高級スーパーにも行ってるんですよぉ~」と,周囲の人にアピールというか,エクスキューズしてるってことね。あぁ,バカらしい。
辛口になってしまったけど,そんなとこ。多分,多少偏見もあります(笑)。
つまり,言いたいことは,そういうお方は,欧州のにおいがするような教育法を見かけると,それがホントに子どもにいいのかどうか吟味なくして,飛びついちゃうってこともあるんだろうな,ってこと。

モンテッソーリ教育法の名前の由来は,この教育法を開発したマリア・モンテッソーリという女医。この女史,イタリア人なのだが,オランダのノール トバイクに眠るらしい。まったく詳細は分からないし,別に知りたいとも思わないのだけど,何かオランダと関係があるのでしょう。そういう訳で,同教育法を実践しているという某幼稚園の先生が,「この教育法はオランダからの輸入なんです。」みたいな話をしてい た。

モンテッソーリ教育
イタリアで最初の女性医学博士で精神学者であり,優れた教育者であるマリア・モンテッソーリが提唱し実践した教育法です。子どもに適切な環境を与え,教師はそれを援助します。その中から子ども達は,日常・感覚・数・言語・文化を自ら選び総合的に取り入れて学んでいきます。

実際,ご当地オランダではモンテッソーリ教育法を採用している学校は多いと思う。私の子どもが通った学校(2校)もその一つたった。子どもに自由な時間を与え,一人ひとりに何の遊びをするのか選ばせて,遊びごとのグループに分かれて遊ぶという具合だ。
だが,それが全てではないのだ。その前に,輪になって先生が話をしたり,子どもに話させたり,友達の話を聞いたり,また,少人数に分かれて読み書きを練習したり,という時間の方が押しなべて長い。そのように,子どもと先生がコミュニケーションをとる時間や基礎学力を養うための時間はきちんと設けてあったのだ。
要は,様々な教育法をミックスしてあったってこと。もちろん,私が知らないだけで,モンテッソーリ教育法のみってのもあるかもしれないけど,いや,どうかな?あるのかな?そんなの。。。
それに引き換え,前述の幼稚園は,午前中は全て自由に遊ぶ時間とされていた。何だこれ?という感じ。
実は,近所に,その幼稚園に通園した子どもを持つ親がいて,話を聞いていると,「子どもの視線の高さに色んな教材が置いてあって,子どもはなんでも自由にできるからねぇ」と満足そうだったけど,実際に私が見学に行ってみたら,あのような高級教材を大いに活用してます!って子どもはほとんどいなかった。子どもが好きなのは,まず,外遊び。そして,本読み。幼稚園で飼育している動物。塗り絵。粘土。ま,そんなとこ。だから,教材は,誰にも触られずに,寂しそうだった。そして,子どもは長時間の野放し。私には,あの幼稚園がよいとは思えなかった。あと,縦割りのクラス割(同じクラスに4,5,6歳が混在させる方法)も,あのように長時間子ども達を野放しするのであれば,それがどう作用するのかよく分からないな。事実,あの教育を受けていなのだから,日本の「モンテッソーリ教育」が子どもにどのような作用を及ぼすのか,判断できるはずもなく。

Wikipediaを見ると,モンテッソーリ教育法をするには,特別な資格が必要だし,教材も部外者には入手できないとのこと。なかなか素晴らしい囲い込みだ。なので,この教育法を採用して幼児教育や保育施設を始めるのためには,普通のものを始めるよりもカネがかかるというわけ。
そういう理由もあって,日 本では,まだまだ少ない「モンテッソーリ教育法」が,その洋風の名前と高価なイメージにより高級ブランド化し,一人歩きしているのでは,という印象がある。

金払いがいいだけが子どもを思うことではないのだよ。モンテッソーリ教育法をよく理解せずに信奉する親 達って,自分が受けた教育法だとか,自分が子どもに施す教育法だとか,ひいては,自分自身に対して自信というか,信頼がないんですね。で,自分のようになって欲しくない一心で,自分が受けた(できる)ものとは異なるものをお試しする。こんな感じかなぁ…。
そりゃ,勝手だけどさぁ,って思うわけ。
日本だって,これまでたくさんの秀才を輩出した国なんですよ。彼らの全てがモンテッソーリ教育を受けたわけではないでしょう? なのに,モンテッソーリ以外の教育法を否定すれば,その人たちの存在までも否定することになりはしませんか? だからね,モンテッソーリ教育法だけが子どもを優秀にするわけではないのですよ。
どう育てるか,そして,選択した教育法をどう生かせるかは自分次第。自信を持ってやりましょうよ。
って,オランダ帰りの欧州かぶれは思うのです。(えっ!自信満じゃねぇかって? いや,そんなことは全然ありませんよ。笑)

|

« 運動会 | トップページ | 転送拒否による死亡事故について »

コメント

ばあばさん,お早うございます。
ゼミということは,大学の専門課程か何かでモンテッソーリ教育を取り上げられたということですね。
また,こちらでも,調べてみるとします。

投稿: mozaiek | 2006-10-26 09:08

ご懸念にはおよびません。
ただ、懐かしかったからコメントしただけです。
30年前にゼミでやったものですから。

ネットにモンテッソーリ教育が日本語で載るようになって日が浅いですから、60年代となっているだけなのです。

投稿: ばあば | 2006-10-25 23:49

ばあばさん,こんにちは。コメント有難うございます。
最初にお断りしておきますが,このエントリは,モンテッソーリ教育法を貶める意図はまったくありません。私達家族にはオランダ生活の経験があるのですが,そこで子どもに基礎教育を受けさせるために色々詳しく調べた経緯があり,モンテッソーリについての知識は大体得ています。また,実際に子どもを通して既にモンテッソーリ教育を体験していますので,その良い面については十分承知しているつもりです。
ただ,日本に帰国してから私が見学した幼稚園や広告で紹介されている幼児教室で行われているモンテッソーリ教育法は,私達が体験したものとはちょっと違うように思えましたし,モンテッソーリのうたい文句がなくても似た教材を用いて同じような教育を実践している幼稚園はいくらでもあるのでは,とは思いました。
それに加えて,施設を選ぶ側にも「モンテッソーリ」という名前を冠する施設に,付加価値を付けたがる傾向があるようにも思います。

それと,Wikipediaによると,モンテッソーリ教育法の誕生は1907年(明治40年)ですが,日本に紹介されたのは1960年代とされています。
とは言え,これも鵜呑みにせずに中身を吟味する必要はあるのでしょうが。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A2%E3%83%B3%E3%83%86%E3%83%83%E3%82%BD%E3%83%BC%E3%83%AA

投稿: mozaiek | 2006-10-25 20:53

モンテッソーリ教育はずいぶん前に日本に入ってきました。確か大正時代のハズです。かなり昔からその理念にもとずいてその教育法を取り入れている幼稚園も多いと思いますよ。

モンテッソーリ女史はそもそもは障害児・貧困家庭の子弟の教育のためにこの教育法を考案されたのです。ですから、養護学校の中には、教材を参考にしたものを揃えているところもあります。

まぁ、モッテッソーリ教育の教材は、使い方が決まっており、それを教師が覚えるのも大変ですけどね。教育法としては、なかなか良いものです。

モッテッソーリ女史は、ブランド志向の母親に持てはやされているなんて知ったら、驚くでしょうね。

ちなみにモッテッソーリ女史は、イタリアで最初に医者になった女性です。 

投稿: ばあば | 2006-10-25 17:51

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/189952/12249343

この記事へのトラックバック一覧です: モンテッソーリという教育法:

« 運動会 | トップページ | 転送拒否による死亡事故について »